今回は杉山の様子と。感じたことを綴ります。
真夏に梅雨が来たようなながーい雨が降りました。農園のトマトは下の方の葉が大分枯れてしまいました。日本の気候に比べ乾燥地帯が原産のトマトは水気にとても弱いです。
夏の大雨
今回の大雨(8月の夏の長雨)は一時的に前回の九州北部豪雨(7月)に近い雨量を感じました。怖かったです。でも前回ほど山は崩れていませんでした。
僕の感覚では
前回(2017/7): 梅雨の大雨は春に芽吹いて植物が根を伸ばし始める時期で植物同士の根が絡み合ってなく雨に打たれると地表が崩れやすい。
今回(2021/8)8月中頃になるとある程度の乾燥と湿潤を繰り返していろいろな植物の根が織られた網のように絡み合い張り巡らされるから大雨でも地表が流れにくかった
と感じています。この時期の一ヶ月の変化は目まぐるしいものがあります。
所有する山は杉が沢山植林されています。梅雨から夏にかけて巻き枯らしを少しずつしています。
多様性を失った植林された杉山は生命の息吹が殆ど感じられません。今では当たり前のように見られる光景。実はこの状態が大雨災害時の下流域の被害の拡大につながっていると感じています。大雨での被害もそうですが、その前にも色々な害の波を生んでいます。すべて自然界からの警告だと思って真剣に考えるときなのだと思います。
直接的な要因
草が生えていない
杉山には低い木が無い
動物たちが安心して眠れる空間がない
雨季には葉が茂り、冬には葉を落とし温かい太陽の光の届く空間がない
木の実がない
この状態が畑を荒らす動物や大雨での川の増水氾濫などのきっかけになっています。
間接的な要因
杉がたくさんあるのに安い輸入材・人件費に頼る
暮らしに杉を使った日用品・必需品が少ない
一度手をつけてしまった山は入らないと荒れてしまいます。しかし山に入りたいけど入れないという形が出来上がってしまっています。
自分にできること
消費することが自然とどう影響しあっているのかを考える
山に少しでも足を運ぶ
エネルギーとして利用する
下駄を履く
日田杉は全国の下駄の80%をシェアしていたそうな
5年間の手入れの変化
少しずつ日が射し込み明るくなり緑の多くなってきた山では嫁さん、子供たちを連れてキャンプもできるようになりました。
ひとまず杉を全体の7割ほどに減らせるといいなぁと思っています。
コンクリート公共事業にかかるお金や力をまずは森の環境つくりに回してもらいたいもんです。微々たるものだと思うんですが。